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俺はそれを見ながら、女性は状況も解らないのに何とか彼女を落ち着かせようとしてくれているがわかった。
だが……だからと言って罵声を浴びせられた俺が落ち着けれる訳もなく……。
「………ふざけんなッ!!
何がストーカーだ?何が訴えてやるだ?
笑わせんなッ!!
お前みたいな自意識過剰女と付き合ってた事が俺の人生で最大の汚点なのに未練たらしくストーカーだ?!
バカも休み休み言いやがれッ!!」
ついカッとなった俺は気付けば思わず全力で叫んでいた。
すると彼女は唇をわなわなと震わせながら泣き出し、女性はオロオロと対応に困り果てていた。
俺は彼女の涙を目の当たりにして胸が痛かった。
何故ならフられてもまだ彼女が好きだった。
むしろ俺には彼女が全てだった。
俺の中心には何時も彼女がいて、彼女だけは命に代えても守り抜くと決めた人だった。
でも彼女の理不尽なフり方や、先程の罵声には我慢しきれず心にもない言葉で彼女を傷付けてしまった。
『……諦められなかったのに、これでもう二度と復縁出来なくなった………。
最悪だッ!!!』
そう思いつつ泣いている彼女とそれを慰めている女性をただただ眺める事しか出来なかった。
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