彼氏

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ヒカリは織田を置いてハルキを追い掛けてしまった。 「ハルキ待って、あれは…」 「アイツ、ヒカリが好きなんだろ?置いて来ていいの?」 冷静な口ぶりで言う。冷たくも聞こえる。 「あ…でも織田君の事は…」 「可哀想じゃん。中途半端なままじゃ、ハッキリしてあげなよ。」 あの時の事、重ねて聞こえるのはアタシだけ?ハルキの気持ちもそうだったの? 「終わるの待ってるから…早く行ってやれよ。」 アタシは頷き、保健室に戻った。 織田は待っていた。 「織田君…逃げたりしてごめんね。さっきの事だけど、アタシ…」 「駄目って事?アイツがいるから?」 「ハルキは関係ないよ!確かに中学の時、付き合ってたけど、自然消滅しちゃったし。」 「じゃあ、お試し期間って事でどうかな?ゆっくりでいいからさ。」 アタシは織田君の攻めに負けてしまった…ハルキの言葉を引きずっていた、織田君の気持ちを押し返せなかった。アタシは織田君と付き合う事にした。
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