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無事に父達の入籍が済み、ハルキ達が引っ越して来た。ある程度の荷物の片付けが終り、アタシはリビングのソファーでくつろいでいた。
そこへハルキが少し隙間を開けて隣に座った。
「あのさ…、仲良くしような。」
うつ向きながら、ハルキは発っした。
「あたし…ごめんね、謝らなくちゃいけない事いっぱいあるよね?」
動揺した。ハルキが横に居ることも、声を掛けて来た事も。
「もう昔の事だし、気にしないで。今はカノジョ居るし。」
「そっかぁ。カノジョいるんだ。それだけ時間が過ぎちゃったんだね」
この時アタシは明るく振る舞ってたのかもしれない。でもハルキの目は見れなかった。見れる筈もない。裏切ったのはアタシはなんだから。
「これからは家族なんだから。よろしくな。」
次の朝、アタシはいつも通り起きた。支度をしてリビングに降りていった。食卓はいい匂いがしていた。
「あら、ヒカリちゃんお早う。」
「お早うございます。凄くいい匂い~美味しそう。」
「やだぁ(^o^)敬語は辞めてよ!家族なんだから」
義母の咲子さんは明るくていい人だと思う。きっと父もそういう所を好きになったんだと思う。アタシは母を知らない。産まれてすぐ亡くなってしまった。これからは咲子さんに甘えたいと思う。
「はい、気をつけますあの~ハルキ君は?」
「学校が遠いから早起きしてもう出かけちゃったの!大変よね~」
確かに大変だよ。S高まで片道1時間は掛ると思う。頑張れるのはカノジョのお陰なのかな?
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