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ハルキはよくアタシの教室に来る。まだ教科書がないからだ。クラスの女子は喜んでるけど、あのハルキの発言から男子はアタシを避けてるかもしれない。
「あの時のハルキ君ってチョーカッコ良かったよね~。あのクールさがたまんないよ。(^o^)男子ひるんでたし。」
あの日以来ハルキのファンが増えてしまった。イケメンだし文句の言いようがない。
「ヒカリはいいなぁ~毎日ハルキ君と一緒にいるんだもんね~羨ましいよ。」
そんな事ないよ。部屋意外じゃ気の使いまくりだよ…変な格好じゃウロウロ出来ないし。
「…」
ヒカリは席の斜め後ろから注がれる視線に気づく様子もない。
放課後。ヒカリの教室
「あのさ、ヒカリ知らない?」
ハルキがトモコに話し掛ける。
「ヒカリなら保健室行ったよ。」
「そっか。アリガトな。」
教室を出ようと廊下に足を向けた時、
「あっ、邪魔しない方がいいかも。」
保健室。放課後は特に用事がない限り先生は居ない為、保健委員が当番で居る事になっている。
サッカー部員が肩を怪我したらしく、ヒカリが処置している。
「織田くん、大丈夫?サッカー部だったんだね。はい、これでOKだよ。」
「…うん、ありがとう。」
ヒカリは処置をする器具を棚に片付けている。
「あのさ…俺と付き合わない?」
「えっ…」
そう、いつもヒカリを後ろから見つめているのは織田だった。
「ずっと好きだったんだ。」
ガラッ
「あっ…おとりこみ中、失礼。」
ハルキがタイミングよくドアを開けた。
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