病院

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その時に、足元のカーテンが少しだけ擦れる音がしたから 見回りの看護師さんが来たんだ~ という感じで特に気にしないでそのまま寝ようとしてたんだけど、何か変なんですよね。 看護師さんて、病棟を歩いてる時って大体みんな同じような靴を履いてて ペタペタ 音がいつもはするのにその時は一切音はしないし だけど人の気配はするから、同じ部屋の人が起きたのかなとも思ったけどそれにしても音がしなさすぎるんですよ。 結構その考えまでするのに一分もかからなかったかなって位一瞬で あ、何か怖い って思った時に、一瞬で空気が重くなって頭の上にした腕の部分に ふっ と息がかかったんです。 本当に怖くなって目が開けられないのに、今自分の顔の上に誰かの顔があるのが凄くリアルにわかっている状態で 目をあけちゃダメあけちゃダメ あけないように… 早くいなくなれ。 お願い… とただひたすらに思っていたら、いつの間にか さっきまで聞こえていなかったエアコンの風の音が聞こえて隣の人の寝返りの音が聞こえた。 時間的にどれ位経ったのか わからなかったけど、恐る恐る目をあけて周りを見るも、いつもの病室のいつもの風景でさっきまでの重くて怖い感覚もなくなってて。 だけど夏だしエアコンもついているのに汗がつたって、自分でも凄く緊張していたのを覚えてます。 その後は、隣の人の迷惑も考えずにベッドに備え付けられているライトをつけてひたすら布団に包まって朝を迎えました。 やっぱり病院はいろんな人がいるからいろんな"お方"もいるんだなと思った体験です。
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