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皆怯えきった顔で、美紀はブルブルと震え自分の体をぎゅっと抱き締めていた。
車はゆっくり動き出し病院を後にした。
遠ざかる病院の窓には、惜しいとばかりに顔を歪めニヤッと笑う人影を私は睨んでいた。
後日談になるが
あの病院は20数年前に1人の患者が暴れ、次々に人を殺し、最後に自分の喉を切って病室を血の海にしたそうだ。
私達が見た人物がその殺人鬼の幽霊だったのか、今となっては分からない……
今もその廃墟は残っていると――
あなたなら行きますか??
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