したたかな寄生虫

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私は黙ってカタログのページをめくってレイラに見せた。 レイラの喉がゴクっと素早く動くのを見逃さなかった。 「これって、レイラの友達ばっかだよね? このファイルさあ。平たく言うとパパ活カタログなんだって」 そこまで言うとレイラが私に向けていた顔を俯かせて、その目のわざとらしい動きが見えなくなった。 私はジワジワと自分の感情が高ぶるのがくすぐったくなった。
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