君伝3…4.2章 キス争奪戦

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夕陽のせいじゃない。 赤く頬を染める美穂に凌はクスクス笑う。そして、 「なら、勉強見てあげる」 「……」 「英語かな? それとも数学? 部活しながらだと勉強も中途半端でしょ? 模試の結果はどうだった?」 「……先輩って時々意地悪ですよね」 「そうかな? 俺はいつだって女の子には優しいつもりなんだけど」 「なら、あたしにだけ意地悪なんですね」 少し拗ねるように顔を背けながらそう口にする美穂。 だけど凌の笑顔は崩れることなく、 「だって、君は特別だからね」 そんなセリフに美穂の顔が益々赤く染まった。
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