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普通の言葉で普通の会話なのに、なぜか彼から目を逸らしたくなる。
だけど、本当に彼が教えてくれるつもりなのが分かってるから考え無いと――。
一番苦手なのは英語だけど、どこが分からないとかも自分で分からない。
いや、それよりも今の状態で何を勉強したって頭に入れる自信がない。
自信というより、キャパが全然足りない。
美穂が言葉を詰まらせているとクスッと笑う声。
「それじゃ、前回の模試の結果を見せて」
「えっ? やっ、あれは本当にひどいからっ!」
「だから勉強するんだよ」
いつかした会話と同じ。
まるで今でも同じ学校で、先輩と後輩で、男子バスケ部の部長とマネージャーで……。
そうだったらいいのに。
「あぁ、過去完了とか過去分詞の使い方が分からないのかな?」
「あ、多分……」
「実践英語ではそれほど気にすることはないんだけどね、受験となったら話は別だし。ここは昔のことを言ってるからhaveがhadに変わって……」
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