秋山 カズマ

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黒い封筒を受け取った秋山は、ソレをまじまじと眺めていた。 「その船上パーティーは俺の顧客から誘われたんだが、もう一人パートナーを探せと言われててな」 封筒には黒地に目立つ白で『メルクリウス号への御招待』とだけ書かれている。 「峰岸さん、中を見ても構いませんか?」 「ソレはお前の分だからな、見てから参加の有無を決めてくれ」 そう言って峰岸がペーパーナイフを差し出すと、秋山はナイフを受け取り器用に封を開封した。 封筒の中には簡単な地図が有り『招待状』と書かれたカードが同封されていた。 地図は開催地だろう、港付近の位置に赤で丸い印が記載されて有る。 秋山がその地図を裏返すと、そこには船上パーティーの詳細が記載されていた。 一通り目を通すと前文は豪華客船の宣伝文句があり、後半に注意書で『命を現金化出来ます』と書かれている。 「命の・・・現金化」 秋山は最後の文言だけは読みながら口に出していた。
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