第一章

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「朔、買い物頼んでもいいかい?」 私は頷いた。 桂さんに買ってきてほしいものの書いた紙を貰った。 これなら私一人でも行ける。 私は桂さんにいってきますと伝えて町に出た。 色んなものがあって目移りしてしまう。 それは、毎度のことでもあるけれど… 「これと…これと…」 私は次々に買いたいものを言った。 この量の買い物も慣れた。 最初は多すぎて驚いたけれど、今では当たり前となっている。 「壬生狼や…」 店の主人が呟いた。 私は後ろを振り返った。 浅葱色の目立つ羽織で歩く壬生狼。 キッと睨んだ。
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