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「吉田はんから聞いてるんよ。飛びっきり綺麗にしてもらうさかい。」
私はただただ目移りするばかりだった。
こんな高価そうなものを…
壊したらどうしよう…
「あ、うちは鈴言うんよ。おおきに。」
「あ、朔と言います…」
鈴さんは可愛く笑う人だなと思った。
そして、鏡の前に黙って座っていた。
目を閉じたまま動かなかった。
いや、動けなかった。
何をされているのかまったく分からない。
「目、開けてええよ。別嬪さんや!これならすぐ売れるんと思うんよ。」
笑っていいのか分からなかった。
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