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私はビクッと肩を震わせた。
芹沢さんは鉄扇を開いて立ち上がった。
「儂が誰か分かってその口を聞いているのか!」
「芹沢さん、落ち着けって!しょうがないだろ!」
壬生狼の人が暴れかけている芹沢さんを止める。
でも、それで終わる筈がなかった。
「脱がんと言うなら………土方、そいつの髪を切れ。」
鈴さんの顔が蒼白になっていくのが分かった。
芹沢さんはどかっと座り直して鉄扇で扇いでいた。
「それだけは勘弁して下さい!うち、店に出れなくなるさかい!」
芹沢さんは鈴さんの言うことなど聞こうともしない。
悠々としている。
私は黙って見ていた。
芹沢さんに命令された土方という人は刀を抜き、鈴さんを押さえつけた。
「嫌や!ほんまに、すんまへんでした!止めて下さい!」
「動くな。首まで斬られたくなければな…」
その後に聞こえた小さな声。
すまない…
私は立ち上がった。
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