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それはある日突然の出来事だった。
「逃げなさい!」
「早く此処から離れるんだ!」
「___!生きろ!」
私と弟の目の前に父と母、兄が飛び出した。
その隙間に見えたのは浅葱色の羽織だった。
次の瞬間、辺りは真っ赤に染め上がった。
弟はすくんで動けずにいた。
「やっぱり、いいなぁ…新しい刀は。こいつらはなんぼ斬ったって罪に問われねぇしなぁ…」
男は血に染まった刀を月明かりに照らして見ていた。
男は弟を斬ろうと刀を振り上げた。
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