序章

2/4
前へ
/516ページ
次へ
それはある日突然の出来事だった。 「逃げなさい!」 「早く此処から離れるんだ!」 「___!生きろ!」 私と弟の目の前に父と母、兄が飛び出した。 その隙間に見えたのは浅葱色の羽織だった。 次の瞬間、辺りは真っ赤に染め上がった。 弟はすくんで動けずにいた。 「やっぱり、いいなぁ…新しい刀は。こいつらはなんぼ斬ったって罪に問われねぇしなぁ…」 男は血に染まった刀を月明かりに照らして見ていた。 男は弟を斬ろうと刀を振り上げた。
/516ページ

最初のコメントを投稿しよう!

438人が本棚に入れています
本棚に追加