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私は自分のやったことに後悔した。
壬生狼の一人と目があってしまったのだ。
「先に行ってて下さい。」
そして、その人は私のもとに来た。
店の主人はすっかり怯えてしまっている。
私は睨むことを止めようとはしなかった。
憎くて憎くて仕方ない相手なんだから。
「何かありますか?」
「いえ。何でもありません。」
私は主人から買った物を受け取って歩き始めた。
藩邸に帰ろう…
もう、買うものもないし…
「あの……いつまでついてくるんですか?」
私に話しかけてきた人がずっと後ろをつけてきている。
ずっと、笑ったまま表情を崩さない。
私にはそれが不気味で仕方なかった。
危ない…
私の直感がそう言っている。
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