第一章

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私は自分のやったことに後悔した。 壬生狼の一人と目があってしまったのだ。 「先に行ってて下さい。」 そして、その人は私のもとに来た。 店の主人はすっかり怯えてしまっている。 私は睨むことを止めようとはしなかった。 憎くて憎くて仕方ない相手なんだから。 「何かありますか?」 「いえ。何でもありません。」 私は主人から買った物を受け取って歩き始めた。 藩邸に帰ろう… もう、買うものもないし… 「あの……いつまでついてくるんですか?」 私に話しかけてきた人がずっと後ろをつけてきている。 ずっと、笑ったまま表情を崩さない。 私にはそれが不気味で仕方なかった。 危ない… 私の直感がそう言っている。
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