第一章

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「朔…すみません。私が浅はかだったばかりに…」 「桂さんの…せいじゃありません。私も悪いんです…」 桂さんは申し訳なさそうに言った。 逆に私も申し訳なく思った。 買い物だけしていれば… 壬生狼なんて見なければ良かったんだ。 「それよりよ、どんな奴に追いかけられたんだ?」 「晋作!どうしてすぐにそういう事を聞くのさ!」 いつの間にかお茶を持ってきていた稔兄がいた。 稔兄はお盆で晋兄の頭を叩いた。 晋兄は頭を押さえて涙目だった。 あの人… 「ずっと……ずっと、笑っていた…」 怖かった。
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