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「朔…すみません。私が浅はかだったばかりに…」
「桂さんの…せいじゃありません。私も悪いんです…」
桂さんは申し訳なさそうに言った。
逆に私も申し訳なく思った。
買い物だけしていれば…
壬生狼なんて見なければ良かったんだ。
「それよりよ、どんな奴に追いかけられたんだ?」
「晋作!どうしてすぐにそういう事を聞くのさ!」
いつの間にかお茶を持ってきていた稔兄がいた。
稔兄はお盆で晋兄の頭を叩いた。
晋兄は頭を押さえて涙目だった。
あの人…
「ずっと……ずっと、笑っていた…」
怖かった。
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