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「あいつか…」
三人は顔を見合わせた。
どうやら、知っているようだった。
みんなが知ってるということはそれなりに有名なの…?
「朔、今度またそいつに会ったら逃げるんだよ?何も考えずに藩邸に戻っておいで。」
稔兄は凄い…
まるで私がその人を撒いたことを見透かしているみたいだった。
私は静かに頷いた。
稔兄はそれを見て妖しく笑った。
そして、刀の柄を触っていた。
「ありがと…」
私が笑うとみんなも笑った。
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