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私は弟の目の前に飛び出した。
そして、斬られた。
急所は外れた。
斬られた場所は左目。
視界は真っ赤に染まる。
何も見えない。
その後も斬られると思った。
でも、違った。
「大丈夫ですか?近頃、この辺で辻斬りが多いと聞いて…」
金属音が響いたあとに知らない人の声が聞こえた。
「あ……ぅ……弟をお願いします…」
私は自分のことより弟を先にその人に出した。
何故か、大丈夫だと思えた。
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