壱 -高校二年生はお忙しい-

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クラスの「おぉー」が少し大きくなる。感心が強くなったんだろう。 「因みに彼氏はー?」 どこまで首突っ込んでんだよこいつら!? 「くくく………実はこれまで一度も殿方と付き合うた事が無い!今まで女子校にいたのでの!男子とこうやって話をするのも初めてだったり!」 男子はテンションアゲアゲで「うぉぉぉぉぉぉ!」って叫んでる。超うるさい。 「因みに彼女はー?」 その後琴吹が調子に乗って変なことまで聞き始める。彼女ってなんだよお前基準で聞くな。 「ふむ……このくらい………かの」 しかし先生、指を七本立てる。 ………いやいやいやいやいや。マジで?女子校でガチレズ?琴吹ほどじゃないがこれははかどる………。 「だからはかどるって何がだよ!?」 ついにうっかりノリツッコミ。 「そこの男子生徒!」 その瞬間、先生に指をさされる。 「…主だけみんなの輪に入っていないようじゃが……まさか、このクラスに溶け込めない残念な子かえ!?」 「すっごい傷つく!……じゃない!自己紹介のテンション超えてるだろこれ!?」 敬語とか忘れて、思わず叫んでた。 クラス全員も納得したのか、だいぶ冷静を取り戻していった。
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