壱 -高校二年生はお忙しい-

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どうやら俺の刹那の疑問は全員の共通の疑問らしく、 「勇者が二人このクラスにはいるのか?」 とか、 「両方女勇者か…最近勇者の女子率高いよな」 とか、 「それより、その間にいる男子?…映えないね」 そこ。最後は大きなお世話だ。 で、二人の勇者様といえば、 「あなたも勇者?ふざけてるの?それとも、本当に?」 「ほ、本当よ………ほら、証書もある………」 前の……佐倉?は睨む。あぁ、俺じゃなくて後ろの清水を睨んでたのか。納得したが、やっぱり睨む理由がわからなくて納得出来なくなった。 そして、その直後、 ガタッ 立ち上がってた。何と無くじゃない、意味があっての行動だ。 「お前、今朝の!」 「え?………あぁ、あの時の」 その時、クラスにざわめきが。 「まさか、あの二人知り合い?」 「なんとも御都合主義だな」 「というかどこでどんな出会いをしたのが気になるな」 そんな声が飛び交う中、隼が立ち上がり、 「お前!いつの間に女の子と仲良くなってんだちくしょー!」 と叫び出した。 「今朝だっつってんだろバーカ!」 うっかり言い返してやった。
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