壱 -高校二年生はお忙しい-

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……さて、色々あったが取り敢えずLHRは終わった。俺の一言で周りは静まったため、自己紹介タイムはなんか適当に続いてなんか適当に終わった。 とりあえず、能力者だけ頭に入れておいたから、誰一人わからないということは起こるまい。……名前しか覚えなかったが。 まず、俺の腐れ仲間の隼。侍で居合が得意。 次に勇者の佐倉梓紗と清水真生。勇者って言っても実は色んな区分けができるんだが、どうやら二人とも話す気はないようだった。 そして、祈祷師の橋本麻実(はしもとまみ)、忍者の風梨碧(かざなしみどり)、魔法使いの麻神水月(あさがみみづき)、同じく魔法使いで留学生のサリア・リサーヌ。クラス人数40人で、その内の七人が『能力者』だ。 ……ま、どうでもいいやそんなの。 俺は帰る準備……しなくてもいいんだった。荷物を持ち上げ、 「あ、そうだ」 俺は前の人物……佐倉に話しかける。 「お前さ、後ろの……清水?相当睨んでたよな。なんかただならぬ因縁とかあるのか?」 「……お前って、随分だね。でも、そうだね。気になってたんなら一応言うけど、因縁はないよ」
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