壱 -高校二年生はお忙しい-

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「あ、お姉ちゃんだ」 佐倉はかばんを持ち上げ、声の主のところへ行く。……姉か。似てないな。 その女子は赤く長い髪をポニーテールにし、ショルダーバッグをブンブン回している。中身ないのか?凄い速度で回転してるぞ。 しかし……佐倉と全く似ていない。佐倉は中学生と思えるくらい背丈が低い。おそらく140cmない位だろう。そして髪の毛が黒い。それに対し姉は150cm前後で、赤い髪だ。 似ている点を挙げるなら、共に髪の毛が異様に長く、胸がまるで無い。膨らみすら感じられない。もう、実は女装少年なんじゃね?ってレベルだ。 ……そういえば、清水も佐倉ほどではないが、薄かったな。膨らみが見えはするものの、空気で膨らんでるんじゃないか?ってレベルだった。 ………で、そんな佐倉と姉は教室から出て行く。俺達もそろそろ行くかと教室から出ることにする。 「ふー。どうする?」 「どうもこうも、ゲーセンだろ?」 「あんた達飽きないわねー」 「飽きたらそれは俺たちじゃなくなるさ。行くぞ」
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