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四天王の一人『慈悲ウサギ』。 暖かい微笑みで狼を飼い慣らし、慈悲で入学そうそう怯えるウサギを癒す存在。 彼は他のウサギより少し特殊だ。 『慈悲ウサギ』になった瞬間から殺されなくなり、犯されなくなる。 必要不可欠な存在。 代々『慈悲ウサギ』が繰り返してきたこと。 狼とウサギを癒し、罪悪感、自殺等を減らす役割。 最も精神的に繰る役割だ。 そして、『慈悲ウサギ』は卒業出来ない。 死ぬまで学園からは解放されない四天王で一番優しく、一番可哀想なウサギちゃんだ。 「黒兎は、何人残ると思うかの?」 あくまで笑顔で。 彼はそう言った。 「……知らないよ。何匹残ろうと俺には関係ないしね。」 「およ?霧乃は黒兎は何でも知っていると申しておったよ?」 「『知りたがり』の思い違いだよ。」
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