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騎士さんに着いて行きながら歩いていると、騎士さんがこちら側を見て口を開いた。
「なぁシンス君。
最強って、どんな人なのかな」
「んぁ?ししょーッスか?
まぁなんでも出来る器用な人だったと思いますよ」
ししょーのことを思い出すと、なんでも出来る人って印象が強い。
魔法、魔術、魔導は当然三種とも使えるし、魔法の属性も数えきれないほど保有している。
魔法以外にも剣技や体技も並のレベルではないほどの技術を取得しているし、学術もそこらの学者を越えていると素人目でも分かるほどの域だ。
「そうか、特に得意なこととか苦手なこととかは?」
「んー、得意なのも苦手なのも知らないな、完璧超人だったし。
というか、騎士さんってもしかしてししょーのファンッスか?」
「いや、強者の事を知っていた方が何かと参考になるかと考えてね」
そんなものかな……。
というか、あの人天才ってやつだから努力とか真似しても器用貧乏になるだけとしか思えないな。
そんな話をしていたら後ろから俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
「おーいシンスーー!!」
聞き慣れた声。
振り向かなくても判断が出来る程度には聞き慣れた俺を呼ぶ声。
「カイトか、オッスちょりーっす。どうしたん?」
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