人並みの技術と天才の馬鹿

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「人生と云うは    転機の連続       我知りたり 母さん、心の川柳」 「ごめ、ツッコミどころが分からん」 「人生ってさ、突然何かが起こって出来ていくものだよね。って意味だよ」 「いや、説明いらないから。 てか、さすがに突然すぎるし。これ、いつから届いてたんだよ。絶対ついさっきとかじゃないだろ」  どうしよう、一週間とかあれば先にベッドとかタンスとか色々送れるのに、今からじゃあどうしようもないじゃん。 金とかも全然貯めてないし、契約してる魔物との契約もしなおさないとダメだよな。 ……えっ?やばくね? 「実はさ、一ヶ月前にはきてたの」 「……どうしすんの?金ないよ?ないよ金。くれよ金。金くれよ」 「ごめんね、シンスが寮に入るために貯金全部使っちゃった。 入学費とか、その他諸々は全部特待生だからいらないみたいだから大丈夫だけど……」 「つまり、俺に王都で生活費とかを稼げと?」 「ガンバ!」  いや、十五歳の少年に無茶振りすなや。 てか、貯金全部使うってどういうことだよ……あー、貴族さんとかが通う系の学校だからかー、当然だわな……。 いや、なんでそんなとこに無理矢理入れられるんだよ。
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