夢違いの獏の札

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この緊迫した空気に耐えかねた俺は、とりあえず目の前のクッキーに手を出そうとした。 「え?」 横に座っていた太一がグラリと揺れて前に倒れていく。 「太一っ!!」 ガタンと大きく頭をテーブルに打ち付けて床に転がった。 「太一!太一!!」 体を揺さぶるも、何も反応はない。 くそっ! 俺は田中さんを睨んだ。 「何をした!!太一に何をしたんだよ!!」 動揺する俺をあざ笑うかのように見下す。 その氷のような冷たい目は、やはり信じてはいけなかったのか....
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