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「お疲れさまでした」
「お疲れさま、でした……」
カチリ、控えめな音で交わされた乾杯。
隣で微笑む神谷さんに、私は困惑の笑みを浮かべるしかなかった。
どうして、こんなことに?
頭の中でぐるぐる回る疑問。
目の前で起こっている事態に、頭がついていってない証拠だ。
さっきまで、本当につい数十分前まで、私は絶望的な気持ちでいたはず。
なのにいまは、その原因でもある神谷さんと一緒に、落ち着いた雰囲気のフレンチバルにいる。
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