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「……ごめんなさい……」
何を言っても言い訳、だ。
俯いて素直に謝った私に、神谷さんはまた噴き出した。
「ははっ！ 素直に謝られると、どうしようもないな」
「……でも、遠慮してたんです、私も。だから……」
「うん、わかってるよ。羽村さんの中での僕は、“取引先である鳳凰堂の神谷さん”なんだよね」
「すみません……」
項垂れた頭の角度が、また深くなる。
言い返すこともできない。
だって、そのフィルタを完全に外すなんてこと、怖くて出来ないんだ。
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