序章 ー 仮面から見える世界

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 幾つかの窓から暖かな光が差し込み、階段状に設置されている机や、それに向かい合う形で設置されているホワイトボードを照らしている。 講義が終わり生徒の話声で室内は賑やかだった。 そんな中隣にいる短髪の如何にも爽やかげな男が口を開いた。 「敦。お前どうすんの今日。」 山田敦(やまだあつし)とは俺の名前で今話かけて来たのは、形上は俺の友達の大友雅史(おおともまさし)。 「勿論行くに決まってんじゃん。」 俺はその形上の友に満面の作り笑いと弾んだ声で返事を返す。 だが、内心いつも馬鹿みたいにハシャいでいるこの大友雅史に冷たい目線を向けていた。 今いる場所は俺が去年の4月から通っている大学でなかなか街中に有り、その為か外観などに気が配られて居るのか、小洒落たカフェの様な建物だ。 はっきり行って経費の無駄でしかない。 街中に有ると言う事でその辺の雅史の様な奴らに取っては便利らしく毎日の様に街に遊びに行くのが日々の日課で有る。 「で、今日のメンバーはどんなんよ。」 「隆史でしょ、直哉でしょ、で彼奴等も適当に誘うって言ってたから結構な数になるんじゃないかな。」 何が楽しいのか馬鹿みたいにニマニマと笑いながら雅史は答えた。 「そっか。早く行べ。」 何人集める気だよ。面倒くせーな。 と言う心の声は全く出さずに、清々しい笑顔を作り形上の友を促す。
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