【第9話】隠し事ごとは、できません

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  「……なに……っ」 「嬉しいか? 神谷さんとの接点、増えて」 「っ……!」 ボッと、顔に火がついたみたいに感じた。 間違いなく私はいま、絶賛赤面中だ。 そんな私に愉快そうな長瀬がさらに詰め寄ってくる。 「金曜、仕事の後、どこにいた?」 「どこ、って……家に決まってるでしょ」 知られたくない。 その一心で、嘘を吐く。 動揺を見破られないように、長瀬の顔をまっすぐ見据えて。 けれど悪魔は、そんなことはお見通しだとでも言うかのように、口の端を持ち上げた。 .
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