【第9話】隠し事ごとは、できません

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  「嘘だな」 「なんでっ……」 断定口調に反撃すると、さらに長瀬の笑みは深くなった。 「来たんだよ、俺は。金曜の夜、ここに」 「っ……な、なんで……っ!」 なんで。 どうして。 何のために。 ぐるぐる回る疑問と、嘘が露呈した焦りが混ざって、思考を阻む。 私はただ呆然と長瀬を見つめるだけだった。 .
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