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『おしおき』という言葉通り、長瀬は私を翻弄し続けた。
ギリギリのところまで焦らされて、もどかしい刺激を与えられる。
「も、やだぁ……長瀬っ……」
泣きそうな声で懇願しても、それを止めることはせず。
ただただ、私の反応を楽しんでいるかのようだった。
「おねが、いっ……、も、……ゆるし、っ……!」
切れ切れになった言葉が宙に浮かんで消える。
少しずつ慣れてきた暗闇のなかで、長瀬が笑っているのが見えた。
「……恭」
「えっ……?」
「恭って呼んだら、ラクにしてやるよ」
「なに、言って……んっ!」
長瀬の提案は、あまりにも抵抗があって。
思わず拒否しかけた私に、長瀬は一段と強い刺激を与えてきた。
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