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「羽村の場合、カラダに聞いた方が話が早いし」
「ちょっ……!」
会社で、なんてこと言うんだこのバカは!
掠れた声が、いやに扇情的で余計に腹が立つ。
叫び出したい気持ちを堪えて手をぎゅっと握り締めた。
反射的に殴り掛かってしまいそうだったからだ。
「じゃ、夜にな」
「……」
踵を返した長瀬に声を投げる。
「長瀬!」
足を止めた彼が、顔だけこちらに振り向いた。
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