【第9話】隠し事ごとは、できません

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  「羽村の場合、カラダに聞いた方が話が早いし」 「ちょっ……!」 会社で、なんてこと言うんだこのバカは! 掠れた声が、いやに扇情的で余計に腹が立つ。 叫び出したい気持ちを堪えて手をぎゅっと握り締めた。 反射的に殴り掛かってしまいそうだったからだ。 「じゃ、夜にな」 「……」 踵を返した長瀬に声を投げる。 「長瀬!」 足を止めた彼が、顔だけこちらに振り向いた。 .
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