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私の家に長瀬が来る時。
料理は私が準備して、お酒は長瀬が持ってくる、というのが暗黙の了解になっていた。
ここしばらく、忙しさの波にのまれてたし。
こんな風に過ごすこと、なかったなぁ。
我ながら上手く出来た料理を口にしながら、そんなことをぼんやりと思う。
私が忙しいということは、ほとんどの場合、イコールで長瀬も忙しいということ。
振り分けられている案件が違うとはいえ、抱えている量にあまり変わりはないからだ。
いや、ちょっとだけ、長瀬の方が多い、と思う。
そう考えると、この部屋で長瀬と過ごすのは久しぶりだ。
久々だという感覚はもちろんあるけれど、それ以上にそんな小さな溝を一切感じさせないくらい、長瀬はこの部屋に馴染んでいた。
そしてそれはつまり、私自身も長瀬がこの部屋にいることに、一切の違和感を抱かなくなっている、ということなんだけれど。
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