【第9話】隠し事ごとは、できません

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  「お疲れー」 「お疲れさまー」 カチン、グラスがぶつかる音が私の部屋に響いた。 隣には、当たり前みたいにいつものソファに座る長瀬。 お互い、グラスからお酒を喉に流し込んで「っ、あー」とか思い思いの声を発した。 「今日は中華? うまそーだな」 「簡単なヤツばっかりだけどね。市販の素使ってるのもあるし」 「十分だろ。それに、コレに合うし」 「うん」 長瀬が言った“コレ”とは、今日の手土産だ。 重厚なビンに揺らめく、琥珀色のお酒。 アルコール濃度の高さも素晴らしい、ウイスキーだ。 .
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