不意打ち

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「水島は会議でいねーけどあとから来ると思うし、暇ならサッカー部の見学に来る?」 長谷川くんはそう言ってくれたけれど、普通に考えてサッカー部やその部員たちとなんの接点もないあたしが見学なんかに行ったら、『目当ての人がいます』と言っているようなもので。 まさか先生だとは思わないだろうけれど。 それでもそんな恥ずかしいことはできないからそれは断った。 そして今先生を見ることができないとわかれば、あたしがここにいる意味がないということに気付いて帰ることにした。 机の上のノートや筆記用具を片付け始めると、 「あれ? やっぱり見学に来ることにした?」 なんて勘違いしている長谷川くん。 「ううん、帰ろうと思って」 「そっか」 そう言った長谷川くんが部活に戻ろうとしているのと、あたしの帰り支度が整ったのがほぼ同時で、一緒に教室を出た。
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