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「……何?」
「合コン! 行きません!?」
「はっ?」
キラキラした目を向けてくるユリナちゃんの勢いに圧されて、上半身が少しのけぞる。
しかしその空いたスペースを詰めるように近寄って来た彼女は、濡れたままの私の手を取って言った。
「合コンですよぅ、合コン! 友達の会社の人が主催らしいんですけどぉ、ユリナも一人連れて来てって言われててぇ」
「えっ、それじゃ女の子みんな若いんでしょ? やだよ私一人だけ年上って」
苦い顔を返した私に、ユリナちゃんはぶんぶん顔を振った。
「ぜーんぜん! 友達はユリナと同い年ですけどぉ、友達の会社の先輩って言ってたし、たぶん澪先輩と同じくらいのはずですっ!」
「や、でも私、合コンは……」
苦手で、という断り文句は、ユリナちゃんの勢いによって遮られた。
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