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「それでは、楽しく過ごしましょう! ってことで! 乾杯!」
「かんぱーい!」
幹事の男性が元気よくとった音頭で、会はスタートした。
今日のメンバーはお互い“当たり”だったらしく、全員、表情は明るい。
一番左端に座った私の右隣にいる、ユリナちゃんがこそっと囁く。
「澪先輩澪先輩、あの人、超カッコ良くないですかぁ!?」
「あー…そう、だね。ユリナちゃん好きそう」
「そうなんですぅ! カワイイ系ど真ん中って感じっ!」
一気にテンションが上がったユリナちゃんが、女子高生みたいにはしゃいでる。
ユリナちゃんが気に入ったのは、ユリナちゃんの右斜め前に座っている男性。
さらりとした黒髪と、くりっとした瞳が印象的な人だった。
目をキラキラさせているユリナちゃんに、私は苦笑しながら「頑張りなよ」と声をかけた。
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