【第10話】約束と秘密の間

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  「はははっ! スゲー嫌がられてる俺!」 「いえっ、そんな嫌がってるとかそういう訳では!」 「堅い! 堅いよ澪ちゃん! もっとリラックスして! 楽しもうよー!」 「は、はあ……すみません」 豪快に笑う松原さんに、私はもう、何を言う気力も残っていなかった。 体育会系というか、営業ノリというか……とにかく明るい人だ。 年齢的には二、三歳くらいしか変わらないのに、何だろう、このテンションの違いは。 しかも結局、名前呼び続行だし。 ……まあ、いいか、もう。 諦めた私がグラスを手に取った瞬間、視界の隅で、個室のドアが開いた。 .
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