第4話

6/25

31人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「それ以外に用事があると思うか?」 兵藤は気持ち視線を上向きにして俺をジロリと睨みつける。親の仇みたいに会ったみたいな態度を取るくらいなら来なきゃ良いのに、わざわざご丁寧にも成績返却されて早速やって来る辺りは生真面目で融通の利かない兵藤らしい。 「まあ、そうだろうな。」 「で、順位は?」 俺が廊下に出ると兵藤は忌々しそうな表情のまま隣に並んで付いて来る。便所に入ってもそのままついて来て用を足す事もなく隣から睨んで来る。 「あのさあ、落ち着かねーんだけど。」 流石にこれは居たたまれない。俺が溜息交じりに言うと兵藤はフンと鼻を鳴らしした。 「勿体ぶらずに順位を言え。」 「121上がった。」
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加