【第12話】オレサマと、休日

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  我慢できずにビールを飲み干し、早々に切り替えた日本酒は、すでに残りわずか。 美味しくできた鍋を食べながらも、ぼんやりと私は呟いた。 「……なんでここに、長瀬がいるのかなぁ……?」 「は? 何言ってんだ、今更」 「いや、だってさぁ……」 あまりに馴染まれると、ふとした瞬間に、すごく嫌な気分になるんだ。 考えたくなくて箱に仕舞って奥へと閉じ込めた、あの面倒な問題の蓋が、そっと開いていくような。 うーん、と考え込む私に、長瀬は笑った。 「つーかさ、この部屋、居心地いいんだよ。こーやって飲むの、楽しくないか?」 そんな風に思ってたんだ、長瀬は。 私は少し考えて、返事を返す。 「……楽しい、けど」 「けど、って何だよ。いいじゃねーか、楽しいならそれで」 「……そー、なの、かなぁ……?」 うーん、と首を捻った私に、長瀬が呆れ顔で言う。 .
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