【第12話】オレサマと、休日

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  「そう、目。……なんか、喰われそう、っていうか……ぞくぞくする、みたいな? さっきは、違ったもん」 どうだ、とばかりに言い切った私に、長瀬は髪をわしわしとかき乱した。 「……お前、なぁ」 少し弱ったような声色に、私はにこにこしながらお酒を手にした。 ああ、勝利の美酒って、旨い。 初めて長瀬をやり込めることができた喜びに浸れたのは、わずか一分くらいのものだろう。 私の手から素早くお猪口を奪った長瀬は、そのまま私をソファに押し付けた。 「ちょっ……何!?」 「その顔、誘ってんの?」 「は!? 何言って……」 何言ってるの、馬鹿じゃない? その言葉は半分、長瀬の唇に飲み込まれていった。 深いキスに、酸素が足りなくなりそう。 私はクラクラしながらも、これはお酒のせいなんだとすり替えるよう努力した。 .
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