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長瀬の唇がやっと離れた、そう思った瞬間には、長瀬の指は私の服の中へと侵入を始めていた。
「や、ちょっと、長瀬!?」
「いまのはミオが悪い」
「何それっ!」
くすり、笑った長瀬。
その笑顔は……さっきのおふざけとは違う。
危険なときの、方だ。
息をのむ私に、長瀬は囁く。
「俺の顔、思い出したんだろ? アノ時の」
「っ、それが何よ……?」
いつの間にか形勢逆転されている。
そう自覚するより先に、長瀬は私の肌をするりと撫でた。
「っ……なに、何なの……?」
流されそうになる、この感覚。
必死に耐えながら訴えると、目の前の綺麗な顔した男が、笑った。
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