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「何が恥ずかしいんだよ」
「だって……頭撫でられるなんて……されたことないもん」
「はー……なるほど」
そう言うと、長瀬はぐっと私を引き寄せた。
目の前には、長瀬の素肌の胸板。
抱きかかえられたまま、そっと後頭部を撫でられている状態になってしまう。
「や、ちょっと……」
身をよじって逃れようとするが、もちろんそれは無駄で。
逆にガッチリ、離さないとでもいうかのように拘束されてしまう。
腕はこんなに力強いのに、髪を撫でる手は嘘みたいにやさしい。
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