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会計時に財布を取り出すとき、携帯が光っていることに気づく。
後で取ることにして、手早く支払いを済ませた。
右手にお酒、左手にスーパーの袋とトートバッグ。
両手に大荷物状態になりながら、店の外に出る。
ざあっという音が響いて、街路樹の葉がひらりと舞った。
秋から冬へと変わるこの季節にしては、冷たい風が吹き抜ける。
……もう、冬だなぁ。
しみじみ実感し、早くなった日暮れを思う。
空はもう茜色に染まり始めていた。
あ、そういえば、携帯……。
トートバッグに視線をやった瞬間、右手がふっと軽くなる。
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