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「・・・あれ?ニンジンがない」
カレーの準備をしようと野菜を取り出してみたものの・・・ニンジンだけがない。
家にもなかったかなぁ?見てなかったら買いにいこうかな。
「早くしないと帰ってきちゃう」
おサイフと鍵を握りしめて私は玄関を飛び出した
「うぉっ!」
「ぎゃっ!」
玄関を飛び出した筈なのに私は壁にぶつかった
「・・・どした?慌ててんの?」
「司狼さん!」
壁ではなく、司狼さんの胸元に思いきりダイブしていたようで、ぶつかった反動でふらついた私を片腕で支えてくれていた
「あ、あのね!ニンジン・・・」
「ニンジン欲しいの?ここにあるけど?」
「・・・へっ?」
そういえば、私の背中にまわされた腕には白いスーパーの袋のようなものが・・・
「とにかく、部屋に入りたいんだけど」
「あっ、あぁ!ごめん!・・・えっと・・・おかえりなさい」
オオカミの顔を見上げて言うと、オオカミは少し照れたような顔をして
「ただいま」
って言ってさっさと部屋に入っていった。
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