好き、だから・・・

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「・・・」 唯さんの所で2日間寝込んで、今朝やっと熱が下がった。 「大雨の中ずぶ濡れだったんだもん、熱も出ちゃうって」 唯さんは寝込んでいる間ずっとそばにいてくれた。 「ご、ごめんなさい・・・」 「辛いときや困ったときは人を頼るものだよ?」 にっこり微笑む唯さんは、お姉ちゃんみたいで・・・何故か実家に帰ってきてる未菜ちゃんに早く会いたくなった。 「お世話になりました。」 洗濯してくれてた服に着替え、私が寝込んでいる間にオオカミが持ってきてくれていた私の【お泊まりセット】に残りの荷物を押し込んで 唯さん深くおじぎをした。 「お大事にね?またご飯食べましょうね」 「はいっ」 マンションまでは京太さんが送ってくれるといい、車に乗った。 「・・・今、司狼も寝込んでてさ。」 「えっ!?」 「ずぶ濡れでマンションの前に突っ立ってるのを見つけて急いで熱いシャワーさせたんだけどね。」 「・・・」 オオカミが熱・・・知り合ってから初めてのことで、心配になる。 なのに、脳裏によぎるのは離れた手と サクラを追いかけた後ろ姿
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