高2の私と隣のオオカミ

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「…時間だ。陽菜子」 「んっ…もぉっ…」 ぐいって顔を向けさせられて強引に奪われる唇。 これも、いつの間にか当たり前になってきたこと。 「やっ…」 押さえつけられて離れられない大きな腕にきゅってしがみつくしかできない私。 「もうちょっと…」 はぁって朝から色っぽい吐息交じりで囁かれて…私はもうどうしていいのかわからなくなる。 朝から甘い時間。乱される呼吸。 キスだけでいつもこんなに私は脱力してしまう。 「…ごちそーさん。いってくる。今日は俺の部屋で待ってろよ?」 チュッって音を立てて額にキスを落として部屋から出ていったオオカミ。 机に残されたオオカミの部屋の鍵。 私はそれをそっとカバンに入れた。 こんなことを1年。私とオオカミは繰り返している。 …聞いていい? 私のこと好き? 去年の帰省のために新幹線のホームにいたとき。 あの時以来、言われたことがない彼の気持ち。 時々不安になってしまう弱い自分。
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