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「友海、腕は大丈夫かい?利き腕だからいろいろと不便するかもしれないけど。」
おかえり、ただいまと挨拶して席に着くとお父さんにそう言われた。
椅子もやっぱり美桜が引いてくれて、座る。
「今は痛み止めが効いてるから痛くはないよ。利き手が使えないのはいろいろめんどくさいけど、これも試練の一つだからいいの。」
はにかんだ私にお父さんはそうかと言って微笑む。
口ではこんなこと言いながら美桜に手伝ってもらってる。
「学校はどうだった?友海は早退だったけど、クラスの中にいたんだろ?」
私達は顔を見合わせる。
正直私が見ているのは自分の顔だけど。
まぁ瓜二つだから問題はない。
うーん。と考えて思いついたのはそっくりなあの二人
多分美桜も同じこと考えてる。
「中江ブラザーズってのがいるよ。男の子の双子なんだ。」
「私のクラスに一人、美桜のクラスに一人いる。」
「友海のこと保健室に運んでくれたのもそのうちの友海のクラスがおんなじ方。」
代わる代わるに話す私達の話をお父さんはポカンとしながら聞いていた。
「「お父さん、大丈夫?」」
私たちの声にお父さんははっとして、その後むせた。
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