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「おはよう。」
近くから聞こえたハスキーボイスに返事する。
「おはよう。昨日はありがとう。」
「気にすんなって。そういや、双子の美桜ちゃんだっけ?置いてったそれってあれだろう?」
「白杖のこと?多分察しの通りだよ。」
「じゃ、目がやっぱり見えないんだ。」
「まぁ、うん。白杖よりも美桜がいた方が安心なんだけど、やっぱりクラスが違うとどうしても一緒にいられないしね。」
「そうだな。あ、そうだ。俺が代わりに手を貸そうか?」
「いいよ。それなら白杖のが安心。」
「ひっでぇ。」
あはは、と笑う私達に、クラスがシーンと成っていることに気付く。
そして、こそこそ話。
何て言うか、全部聞こえてるから。
目が見えないときは耳が研ぎ澄まされるし。
まぁ、私が目が見えないって話みたいだけど。
あとは、私と中江俊哉の関係について?
そういえば、昨日見た彼はなかなか整った顔立ちしてた。
まだ学校が始まって2日目だけど、彼に目をつけている女子は結構居るのかもしれない。
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